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人種的マイノリティ、ヒスパニック系ビジネスの現状は?【ヒスパニック文化遺産月間】

【ニューヨーク発、最新EC事情〜Latinx Owned Business編〜】

パンデミック以降、人種的マイノリティが何かと注目されるアメリカでは9月15日から1ヶ月間、「ヒスパニック文化遺産月間」が行われています。現在アメリカには6,100万人以上のヒスパニック系、ラテン系アメリカ人が住んでおり、その割合はアメリカ総人口の18%を占めています。この数はブラック系アメリカ人よりも多いと言われています。日本ではまだまだ馴染みのないヒスパニック系、ラテンアメリカ系の文化ですが、アメリカでは深い関わりを築いているマイノリティたちで、ヒスパニック連盟によると、ニューヨーク市には480万人のヒスパニック系、ラテン系アメリカ人が住んでおり、これは国内の大都市圏では2番目に多い数字になります。

今年2月に行われた「黒人歴史月間」同様、ニューヨーク市では5つの行政区全体で、ヒスパニック系、ラテンアメリカ系ビジネスのサポートやラテン系文化を体験することで理解を深められるよう、様々な取り組みを行なっています。

ヒスパニック
ヒスパニック系、ラテンアメリカ系とはスペイン、メキシコ、中南米、カリブ海諸国のスペイン語圏にルーツを持つアメリカ人を指し、文化も幅広い

「National Hispanic Heritage Month」とは?

ヒスパニック文化遺産月間(National Hispanic Heritage Month)は、アメリカで毎年9月15日から10月15日まで行われるヒスパニック系&ラテン系アメリカ人が国の歴史、遺産、文化に貢献していることを讃える記念日です。その起源は1968年にリンドン・B・ジョンソン大統領が宣言をした「全米ヒスパニック伝統週間」としてスタートし、1988年に「ヒスパニック文化遺産月間」として拡大されたものです。この期間中はスペイン、メキシコ、中南米、カリブ海諸国のスペイン語圏にルーツを持つアメリカ人の伝統や文化を祝福しています。ちなみに9月15日がヒスパニック文化遺産月間の初日とされたのはコスタリカ、エルサルバトル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグアの諸国の独立記念日となっているためだとか。

ヒスパニック
ヒスパニック系、ラテンアメリカ系アメリカ人のビジネスは手仕事にフォーカスされることが多い

ヒスパニック文化遺産月間の目的は以下の通りです。

  1. アメリカの歴史を築く上で多大な貢献をしてきたヒスパニック系、ラテンアメリカ系アメリカ人の活動に感謝をする
  2. ヒスパニック系&ラテン系の遺産を祝うとともに、ヒスパニックの文化にスポットを当て、理解を深める
  3. 人種的弊害をなくす
現在でも特にアメリカ南部ではヒスパニック系、ラテンアメリカ系アメリカ人への差別も存在します。また、過酷な労働を余儀無くされる飲食のバックオフィスや建設業などのポジションでヒスパニック系、ラテンアメリカ系の人々が多く働いているなど、アメリカではマイノリティとしてまだまだ差別を受ける対象にあるなど、問題が残されています。

先ずはLatinx Owned Businessから物を買うことがサポートに繋がる

ヒスパニック系、ラテンアメリカ系の多彩で特徴的な文化への理解を深めるため、ニューヨーク市ではヒスパニック系、ラテンアメリカ系レストランのサポートや、パレードにて民族的な音楽を流し、それぞれの地域の衣装を纏った人々が行進をするなど、幅広い文化を理解してもらうことに務めています。また、本月間期間中はLatinx Owned Businessにスポットライトが当たることが多く、伝統工芸を生かしたヒスパニック系、ラテンアメリカ系らしい商品や食料品などに注目が集まり、そうした商品を購入することで同コミュニティをサポートしようという動きがあります。

ヒスパニック系、ラテンアメリカ系のビジネスは独自のスパイスを使った調味料やフード、職人の手仕事と伝統工芸を生かしたバッグやカラフルなファッションアイテム、温暖な気候からスイムスーツ、メーキャップグッズ、アートなども多く見られます。こうしたアイテムの繊細で上質な出来栄えは素晴らしいものの、シーズン的に見ると春夏シーズンものが多いため、寒い季節にフィットしにくい商品が多いのかなという印象も受けます。また、食品はまだしも、まだまだ意識をして探さなければヒスパニック系、ラテンアメリカ系の商品はスポット的にしかフォーカスされていないことに気がつきます。Black Owned Businessのように、大手企業がヒスパニック系、ラテンアメリカ系ビジネスに棚の一部を空けるという動きはそこまで見られないため、今後の市場への浸透が期待されています。

ヒスパニック
ベネエズエラとコロンビアの 伝統的な「ワユーモチラ」をベースに、モダンに変身

祖国の職人支援がミッション!ベネズエラとコロンビアをルーツに持つ、Soraya Hennessyにインタビュー

伝統的なクラフトマンシップを大切にし、そこで働く職人たちへのリスペクトを商品とともに多くの人に届けたいという想いでスタートしたのがファッション雑貨を取り扱うD2Cブランドが「Soraya Hennessy」です。ベネエズエラとコロンビアの伝統的な「ワユーモチラ」をモダンにすることからスタートし、そこで製造される商品は現代ファッションにマッチするようにモダンなデザインに落とし込まれています。南米の職人文化を世界へと発信するミッションは、ヒスパニック系、ラテンアメリカ系の人々の雇用や産業をサポートすることに繋がります。

ヒスパニック
南米で働く職人へ持続可能な仕事の供給を行っている

1.Soraya Hennessyを始めようと思ったきっかけは?

私は母方がコロンビア人で、ベネズエラで生まれ、そこで育ちました。シカゴの大学に通っている時に夫に出会い、アブダビに引っ越しました。アブダビでの最初の数年間、ファッションと旅行のブログを書いていたのですが、ブログを書くことで、UAEのファッション業界とネットワークを築き、多くを学ぶことができました。ブログを書くことは楽しかったのですが、ブランドを作りたいという気持ちや、家族の伝統に合ったものパッションを注ぎたいという気持ちがあったのを覚えています。

ある日、アブダビのファーマーズマーケットを歩いていると、地元のコロンビア人とベネズエラ人の職人が手作りした伝統的な「ワユーモチラ」を発見したんです。ワユー族のモチラは、伝統的にバケットバッグのシルエットとカラフルなクロスボディストラップを備えています。祖国の伝統的なバッグを見て、「これらのバッグがUAEまで届いたなんて信じられない!」と思ったのを覚えています。現代風にアレンジしたモチラをデザインするという発想で遊び始めたのはその時でした。私はその時、祖国の反対側(中東)にいたのはおかしいですが、私は自分のルーツと伝統的な工芸品に恋をしました。母の助けを借りて、私は最初のコレクションをデザインし、「Soraya Hennessy」を立ち上げました。私たちの使命は、南米の職人の文化、創造的なエネルギー、そして美しい作品を世界と共有することです。

2.他のブランドにない強みはなんですか?

私たちは、他に類を見ない職人によって作られた豪華な商品をデザインするだけではありません。Soraya Hennessyを際立たせる特徴的なことは、私たちの手作りのプロセスと、ブランドの背後にある多くの女性と男性です。私たちはしばしば職人や手作りのプロセスを取り上げ、すべての作品を織り上げるために必要で複雑な作業を強調しています。これまで以上に、お客様は製品がどこから来て、どのように製造されているのかを知りたがっています。私たちはそこに強みがあります。

カラフルな色味からはヒスパニック、ラテンアメリカ文化のエネルギーが感じられる

3.ヒスパニック系、ラテンアメリカ系のブランドや製品を開発する際のあなたの使命を教えてください。

Soraya Hennessyはラテン系アメリカ人によって設立、運営、製造されています。私たちの使命は常に、南米の職人の文化、創造的なエネルギー、そして美しい作品を、アクセサリーやデザインを通じて世界と共有することでした。私たちは、一緒に働く多くの職人に持続可能な仕事を提供するだけでなく、伝統を生かし、それを世界と共有するのを支援しています。私たちは、手作りのプロセスと、各作品の背後にある多くの女性と男性についてお客様に教育します。

4.お客さんはどのようにSoraya Hennessyの商品を楽しむべきですか?

Soraya Hennessyのお客様には、Soraya Hennessyの商品を着て、自信を持って個性を感じてもらいたいです。シチュエーションはビーチでの休暇またはデートの夜のどちらかでしょうか。最も重要なことは、彼らと一緒に職人技の小さな作品を運ぶことを誇りに思ってもらうことです。

5.現在、ヒスパニック系、ラテンアメリカ系の文化はアメリカでどのような立場にあると思いますか?そして、それは人々にどのように理解されていると思いますか?

私は自分自身とファッション業界での経験についてのみ話すことができるのですが、ラテン系ブランドが過去6〜8年間にファッション業界にもたらした成長と影響力は大きいです。ますます多くのラテン系のブランドが、米国および世界中の高級小売業者や顧客に認められていくでしょう。ラテン系ブランドはカラフルで大胆で遊び心のあることで知られていますが、それは私たちが提供しなければならないもののほんの一部でしかありません。私たちは、シーズンごとに、定番アイテムのすぐ隣にあるクローゼットの一部になりたいと思っています。

ヒスパニック
画像オンラインではファッションアイテムの他、インテリア小物も販売している

6.ヒスパニック系、ラテンアメリカ系のコミュニティは、将来何を目指していますか?

こちらも私の私見になりますが、ラテン系が所有・運営するブランドとして、世界規模で認知され続けることを楽しみにしています。お客様がファストファッションよりも手作りの商品を大切にし続けることを目指しています。最も重要なことは、南米の職人と世界をつなぐ架け橋であり続けたいということです。

7.ブランドのしている社会貢献について教えてください。

私は、母国のベネズエラとコロンビアにプラスの社会的影響を与えるためにSoraya Hennessyを設立しました。 Soraya Hennessyは他のアクセサリーやファッションブランドよりもはるかに優れているため、世界的なパンデミックの間、私たちの使命はさらに重要になっています。非常に多くの職人が主な収入源としてSoraya Hennessyに依存しています。私たちは、コロンビアとベネズエラの間の60を超える職人の家族に持続可能な仕事を提供しています。私たちの職人は、Soraya Hennessyがどのように彼らの生活条件にプラスの影響を与えたかについての逸話を私たちと共有しました。たとえば、家をアップグレードしたり、ワークショップをより良い場所に移動したり、子供たちにより良い教育を提供したりします。これらの話を聞くことは、私にとって非常にやりがいがあり、意味のあることです。私たちは美しい作品をデザインするだけでなく、職人の生活とその家族に良いものをもたらしています。

8.なぜShopifyのプラットフォームを選びましたか?

Shopifyが24時間サポートを提供しているという事実と、最初にストアをセットアップするのがいかに迅速で、ユーザーフレンドリーであった点が気に入っています。正直なところ、Shopifyを選択するのは簡単なことでした。

9.商品を販売する上で特別なマーケティングを行なっていますか?

FacebookとInstagramの広告を継続的に掲載しており、TikTokでのマーケティング活動を探求することが楽しみになっています。

10.ブランドが今後目指すゴールを教えてください。

ブランドとして、コロンビアとベネズエラの職人との関係を深め、先祖代々の伝統と職人の慣習を現代的で大胆なタッチでブレンドする作品をデザインしたいです。その際に色々な限界にチャレンジすることを楽しみにしています。将来的には、ホームコレクションを拡大し、さまざまな家具を紹介したいと考えています。また、南米全体で他の職人と協力して産業を拡大したいと考えています。カテゴリを拡大し、アクセサリーブランドからライフスタイルへの移行を楽しみにしています。

 

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