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毎日がアースデーでありたい【ニューヨーク発、最新EC事情〜サステナブルなアクション編〜】

1970年4月22日にアメリカで第一回目のアースデーがスタートしました。今年も4月22日にはアースデー2021を迎え、さまざまな企業やブランド、自治体がサステナブルな取り組みを行なっています。SNSでもアースデーを目がけて地球温暖化防止や水質改善など、地球環境にフォーカスをした投稿が例年よりも目立ったように思えます。近年ではサステナブルという言葉を聞かない日はなく、地球環境を無視したサービスを行う企業の商品は不買運動に繋がるほど、消費者も環境問題に敏感になっています。

グレタ・トゥーンベリさんがニューヨークの国連本部で行われた「気候変動サミット」で大人たちへ向け力強く地球温暖化対策について訴えた記憶に残るスピーチは2019年9月のこと。あれから地球環境へ警鐘を鳴らす情報がメディアを通じて頻繁に目にするようになったように思われます。さらには新型コロナウイルスによる長期的なステイホームによって地球温暖化に関して「本当にこのままではやばいのではないか」と個人レベルで感じるようになったに違いありません。グレタさんは今年、4月22日のアースデーにアメリカ下院議会の気候問題に関する公聴会にオンラインで出席し、環境保護政策実現について訴えています。

筆者が住むニューヨークでは昨年9月に行われた「気候変動週間」の際にはマンハッタンのユニオンスクエアのメトロノームという電子掲示板に“地球に残された時間”を表す「7年xx日〜」というカウントダウンが表示され、そのあまりに短い時間に驚愕したものです。今ではその電子掲示板に「再生可能エネルギー源から供給されている世界のエネルギーの推定パーセンテージ」が表示されており、目に付く公共の場にサステナブルに関する数値が流されることにより、現実に向き合わなくてはいけないという脅迫感も感じつつ、人々の意識は高まっています。

アメリカはバイデン政権誕生に伴い、今年2月に地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」に復帰。世界のリーダー的な存在でもあるアメリカがトランプ政権下ではパリ協定から離脱していたというのは恥ずかしい話ですが、復帰によって国としても再生可能エネルギーへの取り組みへ注力していくとが期待されています。

企業の環境問題への意識も消費アクティビズムの大切な指標

アースデーに合わせて多くの企業やブランド、自治体ではどういった姿勢で環境問題に対峙しているかを明確にしています。環境問題に人一倍敏感なジェネレーションZ世代の消費者たちは企業理念に賛同できない場合は非買運動に至ることも珍しくないため、企業もその立場を明確にするよう務めています。その姿勢は日本の企業よりも強い傾向にあります。

日本から多くの観光客を持つハワイ州では海洋保全やハワイ固有種の保護活動のため、レスポンシブル・ツーリズムを推奨する日本語ウェブサイトをアースデーに合わせて開設しました。環境に携わるすべての人がその土地の環境問題や文化を理解し、責任を持つことでより良い観光地を作り上げていこうという取り組みです。レスポンシブル・ツーリズム特設サイト「Mālama Hawaiʻi」ではハワイ州政府、ハワイ州観光局、観光関連企業、非営利団体などがハワイの自然保全や文化継承のために取り組む活動を発信し、そのために旅行者にできることや、企業や非営利団体が行う保全活動や教育プログラムなども発信していきます。


Photo by / Mālama Hawaiʻi

“世界で第二位の環境汚染産業”とされているファッション業界は近年、その汚名返上を目指し、こぞってサステナブルな取り組みを始めています。ブランドの大小関わらず、環境に配慮する何かしらの取り組みをしているため、消費者としても「サステナビリティな取り組みをしています」と言われても、どのブランドを信用していいのか迷いどころのよう。米WWD誌によると、アパレルのエシカル度を比較サイトCOMPARE ETHICSの昨年10月に行なった調査によると、“サステナブルな商品を扱っている”という説明を信用する消費者はわずか20%にとどまりました。目の肥えた消費者たちは見せかけの環境配慮“グリーンウォッシュ”を見破る審美眼を持っています。

それでも多くのファッション企業が環境保全の目標達成に向けて急ピッチで取り組みを進めています。SDGsの達成ランキングでも上位にランクインするフランスはファッション大国でもあり、ファッション企業の環境保全への動きが積極的です。パリを拠点とするコングロマリットのケリング・グループはトレーサビリティ、環境負荷の少ない新素材の開発、サステナブルなサプライチェーンを通じて環境フットプリントの削減を明言しています。2013年にはいち早くサステナブルな生地の研究を行うマテリアル・イノベーション・ラボを設立している他、2019年からグループ全体でカーボンニュートラル化を実施している同グループは、マリー・クレール・ダヴー=サステナビリティ・オフィサー兼国際機関渉外担当責任者が同社サステナビリティ戦略の陣頭指揮をとっています。近年では2025年までにサプライチェーン全体のEP&L(環境損益計算)を40%削減するという目標を掲げています。

ブランド創業時からリアルファーやレザーを使わずにコレクションを発表してきた元祖サステナブルブランドの「ステラ・マッカートニー」はアースデーを記念し、国際環境NGOグリーンピースとコラボレーションし、オーガニックコットンで作ったグラフィックTシャツなどを発表しています。

また、日本は2008年にH&Mが日本上陸を果たし、その後、次々ライバルブランドもオープンするなど、日本列島がファストファッション熱に湧きました。環境破壊を推進すると言ってもいい、“早い、安い、大量生産”を謳っていたブランドも、今では企業として環境保全に舵を切ったのが印象的です。

H&Mは2013年に古着回収サービスをグローバル化させている他、すべての素材がリサイクル、オーガニック、サステナブルな方法で調達されることを目指しています。ストックホルムの店舗では店舗内リサイクルシステム「Loop」を導入し、古着を新品に変える画期的な取り組みも行なうなど、サステナビリティを推進するファストファッションのリーダー的な存在です。ZARAを有するインディテックス・グループも2025年までに使用する生地を100%サステナブル素材に切り替えると宣言しており、マサチューセッツ工科大学(MIT)と独自素材の開発を進めています。


カクタスレザーを使用したバッグがアースデーに向け「Fossil」より発売されています。 Photo by / Fossil

近年では多くのブランドがフルーツや植物から作られたビーガンレザーを使用したバッグやジャケット、スニーカーを販売するなど、環境負荷が少なく地球に優しい素材を使用する動きも活発です。

リサイクルはゴミになることを先延ばしにする、いわば延命措置に過ぎないと言われています。そのため、使用済み製品を原料に戻し、同じ製品を作る循環型デザインを各社目指しています。破棄された商品の80%が埋め立てられるスニーカーは環境負荷が大きく、

アディダスでは10年の歳月をかけて循環型モデル「FUTURECRAFT.LOOP」を開発し、廃棄ゼロを目標に掲げています。リサイクルした商品からシューズを作る試みがされており、アースデーに合わせ、100%リサイクル可能なもの作りを実現した「ULTRABOOST MADE TO BE REMADE」の発売をスタートしました。この製品は履き古した後にゴミになるのではなく、100%リサイクル可能な技術を通じて新製品として生まれ変わるという画期的なものです。


100%リサイクル可能な素材でできたアディダスのULTRABOOST MADE TO BE REMADE。Photo by / adidas

サーキュラーエコノミーが本当の意味での環境保全の一歩になるため、多くの企業が新技術開発に乗り出し、根本的なサステナビリティ戦略に向けて動いています。企業だけでなく、消費者も適正な商品の購入、ゴミを出さない試みなど、日頃の小さな努力が求められています。


Photo by / Everywhere

素材から地球を想う、アメリカの新生「Everywhere」にインタビュー

“地球をきれいにすること”をミッションに掲げ2017年にアメリカでスタートした「Everywhere」は、繊維から流れ出るマイクロプラスチック汚染に対処するために100%リサイクル素材を使用したTシャツを製造する循環型デザインを目指すブランドです。自社EコマースではShopifyのプラットフォームを使用。今後の展開やプラットフォームの使い心地になどについて伺いました。

Q.どういった使命を持ってブランドをスタートしましたか?

私たちの使命は、地球をきれいにすることです。私たちのブランドは地球のために正しいことをすることへのパッションを通して2017年に有機的に始まりました。私たちは皆がアーティストでありミュージシャンであるため、芸術的なコミュニティにおいて最も持続可能なTシャツを探していました。そうした環境に良い持続可能な製品を見つけるのは本当に難しかったので、世界で最も持続可能なTシャツを自分たちで作ることに決めたんです。アパレル製品から流れ出す繊維によるマイクロプラスチック汚染に対処するために、私たちは2021年にリリースする新しい技術を発明しました。

Q.商品を開発する際にどんなこだわりを持っていますか?

何よりもまず、製品の環境への影響について考えました。私たちにとって重要なのは、私たちが作るTシャツは環境への影響が少ないだけでなく、捨てられていたであろう素材を使用することで、実際に世界をより良く、よりクリーンな場所にすることです。実際に従来のコットンTシャツと比較して、生産の段階で多くの水を節水することができます。また、着心地の面でもこだわりました。体にフィットし、着心地が良く、何度もの洗濯に耐えられる耐久性のある商品を作ることに焦点を当てました。


自社Eコマースサイトから$24で購入でき、地球にいいことができる。Photo by / Everywhere

Q.他のブランドにはないEverywhereの強みは何ですか?

私たちは地球上で最も環境に配慮したアパレルブランドを目指し、環境的と社会的責任に妥協のない仕事に取り組んでいます。完全にリサイクルされ、海洋の微生物にとって魅力的であるように処理されたリサイクルポリエステルを組み込んだ新しい糸と生地を発明し、特許を取得しました。その結果、Everywhereの特許取得済みの生地は、同様の衣服と比較して、時間の経過とともにマイクロプラスチックが流れ出ることを軽減します。私たちは、生産のあらゆる段階で責任を持って作られた、商品として魅力的で耐久性があり、持続可能な衣類を手頃な価格で提供します。ファッション業界を継続的に前進させるために継続的な研究開発に取り組んでいます。 

Q.サステナブルなブランドとして、世界をどう変えて行きたいですか?

廃棄物を利用して新しいアパレル商品を作ることで、地球をきれいにすることができます。また、消費が地球に与える影響について人々がより意識できるように支援したいと考えています。Everywhereでは製品が生産される際に使用される水、炭素、エネルギーについて自分自身や他の企業に説明責任を負わせるためのソフトウェアソリューションとともに、繊維の持続可能性の画期的な進歩に継続的に取り組んでいます。 

今後、ファッション業界は「リジェネレイティブ・モデル(再生モデル)」に移行する必要があります。製造過程を通じて、環境をよりクリーンにし、地球と人々をより良くする方法でアパレル商品の生産を始める必要があります。

Q.ブランドで行なっている社会貢献について教えてください

Everywhereで生産されるすべての衣服は、廃棄されても埋め立て地に入れられず、私たちの手によって新しい製品に生まれ変わったものです。このプロセスにより、シャツ1枚あたり最大850ガロン(約3217リットル)の淡水を節約し、シャツ1枚あたり1ポンド以上の炭素当量排出量を削減し、有毒な染料や化学物質の使用を使わずに済むことができます。私たちは、持続可能なものづくりとブランド側の小さな選択が本当に違いを生むことができるという現状を人々に伝え、意識を高めることを目指しています。

Q.Shopifyプラットフォームを選んだ理由は?

私たちは地球をクリーンにすることに力を注いでいきたいと考えています。Shopifyは、Web開発がシンプルで適応性があり魅力的なエクスペリエンスを提供するのに役立つからです。

Q.追加してほしい機能などはありますか?

エンタープライズクライアント向けに独自の単一ページの卸売ラインシートを提供してくれればいいのですが、しっかりとしたAPIとアプリマーケットプレイスは多くのソリューションを提供してくれます。読み込みがさらに高速であるといいですね!

Q.商品を宣伝するために特別なマーケティング戦略を組んでいますか?

シャツをブリトーのような形に丸め、持続可能な大豆インクで印刷された再生紙で包む方法を開発しました。みんなこんな感じにシャツを包むのが大好きなので!このように包めば、自動販売機にも完全に適合します。エースホテルのパームスプリングスで私たちの自動販売機を見つけられるでしょう。日本でアパレル自動販売機を発売したいと思っています!さらに、QRコードを利用し、Everywhere商品の持続可能性プロファイルについて詳しく知ることができます。


Photo by / Everywhere

Q.今後の目標を教えてください

アパレルの世界で広く採用されるような、地球により革新的な新技術の開発を継続していくことです。


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