ネットショップでお届け日数を明記する重要性

コロナ禍のステイホーム期間中には、注文した荷物を待つための時間が十分にありました。しかし2020年以前は、配達物を逃す不安感(FOMDFear Of Missing Delivery)を感じるのは日常的なことで、荷物を受け取るために仕事を休む人もいたようです。

この1年で状況は急速な変化を遂げました。消費者の購買手段も変わり、今なお継続するパンデミックの影響でeコマースの業績は史上最高記録を更新。世界の多くの地域で依然としてロックダウンが続く中、このような消費者の行動や要望の変化がどのように配送戦略に影響を及ぼすかを、パンデミックの枠を超えて把握する必要性が出てきました。この投稿では配送期間に焦点を当て、皆さんの戦略の中にどう組み込み、いかに顧客と良好な関係を築くかについて検証していきます。

お届け日数(配送スピード+処理時間)とは? 

お届け日数とは、商品の受注後に荷物が倉庫または出荷場所から最終目的地(配送先)に届くまでの所要時間のことで、配送スピードと処理時間の合計を指します。配送スピードは距離(国内配送または海外配送など)によって決定されることがほとんどです。なお配送スピードは時系列、つまり日数で示されます。

💡注: Shopify内で「Shipping Speed(配送スピード)」を設定すると、チェックアウト画面に注文商品の予定配送スピードを表示することを可能にします。.

配送スピード vs. 処理時間

「配送スピード」は配送業者が荷物を配送先に届けるまでの所要時間を意味し、「処理時間」はショップが注文を受けてから出荷準備するまでの時間を示します。荷物が配送業者に手渡されてからは、処理時間とはみなされません。 

顧客はすでに把握しているかもしれませんが、念のために処理時間と配送スピードの違いを明記することをおすすめします。特に、処理時間が1〜2営業日以上かかる場合には重要なポイントとなります。 

例えばひとつひとつの商品をハンドメイドしているショップのWaist Beads by Fatouでは、配送規約ページの一番上に処理時間の詳細を表示しています。なお、セール期間中やクリスマス前後は、処理時間に変更が生じる可能性がある旨も明記してあります。
waist beads

 


お届け日数がビジネスに及ぼす効果

顧客のショッピング体験の中では、配送が最も大切なポイントであると言っても過言ではありません。ある調査研究では、73.6%の買い物客が、「全体のショッピング体験において配送が最も重要である」と回答していることがわかりました。それに加えて、83.5%の買い物客が、「配送対応が不十分なブランドとは二度と取引することはないと思う」と答えています。  

わかりやすく透明性のあるやり取りへの要望は高まるばかり。ある研究結果では、顧客の60.7%が、「ショッピングカート内で配送スピードを確認できた方が、できない時よりも購入に至る可能性が高くなる」と回答しています。さらに47%の顧客が、「配送情報が不足しているブランドからは再注文することはない」と答えています。

チェックアウト画面に配送スピードを表示することは、商品をきちんと届けることを顧客に約束する一つの手段です。また顧客の信頼を得ることに加えて、カート落ちを減らし、フルフィルメント業務を改善することにも効果があります。

わかりやすく透明性のあるやり取りを通して顧客の安心感とブランドへの信頼感を向上

透明性のあるわかりやすい情報は、「このショップなら安心して買い物ができる」と感じてもらうことに役立ちます。顧客は予定配送期間を知ることで明確な心構えができるため、ブランドへの信頼感を築くことにもつながります。 

なお、「わかりやすい情報」とは以下の3つを示しています:

  1. 注文内容の処理時間
  2. 配送スピード
  3. 配送料込みの合計金額 

ラウンジウェアショップを営むSmash+Tessは、これら3つの内容をすべてチェックアウト画面に表示しています。詳細情報を見た顧客は、どのくらい早く商品を受け取りたいかを素早く判断し、早く受け取るにはいくらコストがかかるのかを知ることができます。こうして支払い前の時点で、顧客は「このショップならきちんと商品を届けてくれる」という信頼感を得ることができるのです。

Smash and Tess

顧客のカート落ちを減らし、売上と収入を伸ばす

予想外に高い配送料からサイトの問題に至るまで、カート落ちの理由は多々あります。しかしチェックアウト画面に配送料と予定配送スピードを明記すると、しない時と比べてコンバージョン率が高まることがわかっています。少なくとも、配送スピードを曖昧にすることは避けることができるでしょう。

チェックアウト画面に配送スピードを表示することは、信ぴょう性を高めて顧客に信頼感を与えるので、カート落ちの確率を軽減することにつながります。前もってこのような情報を提供することで、商品の受け取りに対する顧客の心構えが定まるため、配送条件に納得せずに注文をキャンセルしてしまう可能性が低くなります。これは顧客にリピート購入を促し、より多くの売上や収入をもたらすための第一歩と言えるでしょう。逆に配送スピードをチェックアウト画面に表示しないと、顧客を競合他社に手渡すことになりかねないのでご注意ください。

カスタマーサービスと顧客体験の改善

最近では、オンラインで購入した商品の配送状況などの最新情報を、手元で手軽に得ることができるようになりました。それにしても顧客はなぜそこまで、いつ荷物が届くのかを知りたがるのでしょうか?それは配達物を逃す不安感や盗難の恐れ(特に高額商品)、そして輸送中の損失への恐れなどが関連しています。さらには誕生日ギフトなどのサプライズアイテムを、他の家族のメンバーが受け取ってしまうことを心配する人もいるようです。

チェックアウト画面に配送スピードを表示し、トラッキング機能とShopなどのパッケージサービスを統合すれば、顧客に透明性のある情報を伝えることができます。それにより、注文内容や配送状況に関するカスタマーサービスへの問い合わせが少なくなるでしょう。そのような問い合わせが少ないことは、より優れた顧客体験に加えて、カスタマーサポートチームへの負担が少ないことを意味しています。また優れた顧客体験は、顧客の満足度が高く、リピート率が高まることを示唆しています。

お届け日数を配送戦略に組み込む方法

顧客が購入を決断した時に最初に知りたいことは、配送料はいくらか、そして商品を受け取れるのはいつか、ということです。

新しい戦略を展開する予定でも、既存の戦略を再考中でも、配送戦略はビジネス全体に影響を及ぼすツールとなります。そして配送戦略のキーポイントとなるお届け日数の表示は、配送手段の選別やその料金設定と同じくらい大切なことです。

配送料を顧客負担にするにしても、無料または一定料金に定めるにしても、配送スピードを明記することで、顧客は何に料金を支払っているのか(配送料が無料でも同じ)、そして商品が届くにはどのくらいの期間がかかるのかを明確に知ることができます。なお、店外受け取りサービスや地域配達サービスなどを提供している場合でも、配送スピードの有無が売上になるかカート落ちとなるかを左右するため、同じような対応をおすすめします。

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ネットショップの送料の決め方完全ガイド:利益の出る配送戦略を学ぼう


配送スピードや配送料を表示するにはチェックアウト画面が適していますが、配送規約ページにもその内容を含めることをおすすめします。そうすることで、顧客が購入を躊躇するのを最小限に抑えることができるからです。

スニーカーブランドのKoioは、ショップの配送ページに複数の配送手段と、それにかかる配送スピードと配送料を明記しています。さらに、同じページ上で出荷準備にかかる処理時間についても言及しています。

KOJOのスクリーンショット

また、顧客は購入が完了した後も、商品がいつ届くのかを確認できる連絡が来るのを待っています。従来、これは購入後に送信される、購入内容、商品金額、配送料、配送スピードを記したEメール上で対応されます。

配送遅延の対処

配送遅延は起こりうることです。繁忙期や悪天候時、そしてeコマースの取引量が増えた時などは、配送業者が対応しきれなくなり、荷物が予定よりも遅れて配達されることがあります。そんな時にショップとしてできることは何でしょう?それは透明性のあるコミュニケーションに尽きます。配送状況の情報をできる限り共有することで、「このショップから購入して良かった」と、顧客により強く感じてもらえることができるはずです。

顧客は配送状況を把握し、遅延によって何か影響が出るかどうかを知る必要があります。一度顧客に予定配送期間を伝えたら、注文商品についての情報を、配送の遅延も含めて継続的に共有するようにしましょう。それを怠ると良い結果は生まれず、購入前に得たブランドへの信用性や忠誠心を失ってしまう恐れがあるので気をつけてください。

積極的にコミュニケーションを取る。どの地域が影響を受けているのか、遅延はいつ解消されるのかなど、遅延情報は具体的に伝えましょう。またチェックアウト画面で、購入前に遅延の可能性を告知してもいいかもしれません。

コミュニケーションチャネルを活用する。顧客は常に複数のショップをチェックしています。そのため、ウェブサイトに記載したメッセージに気づかない顧客もいるでしょう。遅延情報はウェブサイトだけでなく、Eメールリストやソーシャルメディアなどのすべてのプラットフォーム上で共有するのがおすすめです。 

他のショップを確認する。自分のコントロールの範疇を超えた遅延が発生している場合には、同じ状況下にある他のショップがどのように対処しているかをチェックすることも一つの案です。

チャンスは一度きり

優れたショッピング体験を一度でもした人は、そのショップの得意客となるでしょう。そして一度でも不快な体験をすると、その買い物客を永遠に失うことになってしまいます。残念なことに、マイナスのショッピング体験に対して、顧客は過剰反応してしまうことがあるのも事実です。

不快なショッピング体験をした顧客は、そのショップで買い物することは二度とないでしょう。わざわざ面倒なステップを踏んでさえも、決して同じ体験をしないように手を尽くすことがほとんどなようです。

その一方で、ポジティブな体験をした買い物客は、自分の体験を他者に熱心にすすめる傾向にあります。自分の友人にすすめたり、オンラインレビューに投稿したりと、その方法はさまざまです。消費者はお気に入りとなるブランドを意欲的に探します。地域のブランドだとその傾向は特に高まることが、パンデミック期間中にわかりました。

これはマーチャントが望む一種のポジティブな口コミ効果です。幸い、顧客体験は皆さんがコントロールすることができます。そしてその重要な位置を占めるのが、揺るぎない配送サービスを提供すること。コロナ禍で買い物の仕方が一変したことも相まって、配送戦略を見過ごすべきでないのは明らかになりました。

多くの場合、ポジティブな体験とネガティブな体験の違いは情報の認識度にあります。無料配送サービスや地域への当日配送サービスをすべての顧客に提供することはできないかもしれませんが、顧客が知りたい配達日を提供することはできるはずです。

顧客体験を決定づける第一の要因となるのは、顧客が期待するお届け日数と、実際かかるお届け日数とのギャップです。配送料金や速さ、そして柔軟性のあるオプションなどは付加的要因に過ぎません。

買い物の仕方が急速に変化し、配送手段により多くのオプションが提供される中で、注文処理時間やお届け日数を知ることは最低条件になりつつあります。そのため、チェックアウト時にお届け日数を伝えることは、コンバージョン率を改善し、売上を伸ばし、顧客のブランドロイヤリティを築くことに大いに役立つでしょう。

配送スピードをShopifyの配送料セクションに追加

配送スピードをShopifyの配送料セクションに追加すると、チェックアウト画面に注文商品に関する予定配送スピードが表示されます。この日数は自動的に計算されるので、誤った情報や手計算した情報を使うのは避けるようにしてください。

例えばエシカルアパレルのショップのGood for Sundayは、チェックアウト画面に配送スピードを表示しています。以下の画面に、異なる配送オプションとその料金、そして予定配送スピードが提示されているのがわかると思います。これらの情報はチェックアウト画面に自動で表示されるもので、手動で計算されたものではありません。顧客はこの情報を基にして配送オプションを選択し、いつ商品を受け取るかという心構えができるようになります。

Good for Sundayのスクリーンショット

最後に、配送スピードの追加方法や、皆さんのショップが当サービスの対象となっているかについてはこちらを確認してください。

配送期間を追加

原文:Giovanna Fariello イラスト: Luca D'Urbino 翻訳:クリンカース恵子

 

よくある質問

お届け日数とは?

お届け日数とは、商品の受注後に荷物が倉庫または出荷場所から最終目的地(配送先)に届くまでの所要時間のことで、配送スピードと処理時間の合計を指します。

配送スピードと処理時間の違いは?

「配送スピード」は配送業者が荷物を配送先に届けるまでの所要時間を意味し、「処理時間」はショップが注文を受けてから出荷準備するまでの時間を示します。荷物が配送業者に手渡されてからは、処理時間とはみなされません。

お届け日数がビジネスに及ぼす効果は?

売り上げ(カゴ落ちの低下)、信頼性の向上につながります。

配送が遅れそうなときはどうしたらいいですか?

なるべく詳細に、様々なチャンネルを利用して情報発信をしていきましょう。

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