日本の人気SNSランキング1位のLINEは、日常的なコミュニケーションツールとしてだけでなく、企業や店舗のマーケティングチャネルとしても活用されています。2023年9月時点でのLINE公式アカウントのうち、月に1度以上機能を利用しているアクティブアカウント数は35万を超えており(LINE株式会社調べ)、ECはもちろん、様々な業界で利用されています。
この記事では、LINE公式アカウントで友達を増やす効果的な方法をまとめました。「LINEで友達を増やしたい」と思っている企業や店舗のSNSマーケティング担当の方、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
LINE公式アカウントの友達とは
LINE公式アカウントの友達とは、LINE公式アカウントに登録しているユーザーを指します。企業や店舗は、運営しているLINE公式アカウントを利用し、友達に向けて直接情報配信を行うことが可能です。LINE公式アカウントは、メッセージ配信、クーポンやショップカードの発行など、企業・店舗にとって有用な機能が多数あり、多くの人へ一斉に周知できるのが魅力です。そのため、LINE公式アカウントを運用する際には、より多くの友達をどのように獲得するかが重要なポイントとなります。
LINE公式アカウントの友達を増やす方法8つ
QRコードを利用する
友達追加画面へ誘導するQRコード(二次元コード)を、店舗のチラシやメニューなどに印刷しておくことで、顧客に簡単に友達追加してもらえます。スマートフォンのカメラでQRコードを読み取るだけで、そのまま公式アカウントが表示されるので、顧客は複雑な操作なしに友達登録をすることできます。店舗のスタッフは、対面で会った顧客にQRコードを見せ、その場で友達登録を呼びかけることが可能です。友達を増やすためには、顧客の目に留まりやすい場所にQRコードを設置しておきましょう。
名刺にLINE公式アカウントの友達登録用QRコードを印刷しておくことで、名刺交換の際に友達登録してもらえる可能性が高まります。商談の場などのタイミングで友達登録を促せるのが大きなメリットです。
限定オファーや特典を提供する
LINE公式アカウントで、友達限定オファーや特典を提供することで、より多くのユーザーを引きつけることができます。割引クーポンや会員限定の情報提供、先行予約権の付与など、ユーザーのニーズに合った特典を用意することが重要です。特典の内容や提供方法を工夫し、友達登録の特典として活用しましょう。
WebサイトにLINE友達追加バナーを設置する
Webサイトの分かりやすい位置にLINE友達追加バナーを設置すると、訪問者を簡単にLINE公式アカウントに誘導できます。バナーにはQRコードやIDを表示すると、訪問者の目に留まりやすく効果的です。訪問者はワンクリックで友達登録が完了でき、Webサイト上で完結できるため、ユーザビリティが高く、友達の増加に繋がります。スクロール追尾式のLINE友達追加バナーを設置するのも効果的です。
新規友達登録キャンペーンを期間限定で実施する
期間限定の新規友達登録キャンペーンも効果的です。期間を設けて新規登録特典などを付与すれば、ユーザーの参加意欲を引き出せます。また、キャンペーンの告知をSNSやWebサイトで行うことで、より多くのユーザーの参加を促すことができます。
SNSやメールマガジンで告知する
他のプラットフォームを利用して、LINE公式アカウントへのリンクやQRコードを積極的に共有しましょう。他のSNSの既存のフォロワーやメルマガ読者をLINEに誘導することで、新規友達の獲得につながります。SNSやメールマガジンは、ユーザーとの接点が多いため、効果的にアプローチできるチャンスです。定期的な呼びかけと、魅力的なコンテンツの提供が重要です。
店頭での呼びかけを実施する
実店舗を持っている場合、店頭で顧客に直接友達追加を促すことも有効な方法です。スタッフが積極的に声をかけ、QRコードの提示やID共有を依頼することで、その場で簡単に友達登録してもらえます。店頭ならではの直接的な働きかけは、ユーザーの理解を深めやすく、友達の増加につながります。ユーザーにわかりやすく説明できるように、スタッフを教育して準備しておくことが重要です。
無料のLINEスタンプを提供する
ユーザーにLINE公式アカウントの友達登録を促すためには、無料のLINEスタンプの提供も効果的な方法です。スタンプはユーザーの関心を引きつけやすく、友達登録のインセンティブとして活用できます。オリジナルのかわいいスタンプを作成し、友達登録者にプレゼントすることで、友達登録促進につながります。
LINEショップカードを発行する
LINE公式アカウントの友達を増やすには、LINEショップカードの発行も有効な手段です。LINEショップカードとは、オンライン上のスタンプカードのようなものです。LINE公式アカウントの管理画面から発行されるポイント付与専用のQRコードを、商品購入時や来店時にスマホで読み取ることでポイントが付与されます。スマホがあればポイント付与が可能なので、紙のカードと違い、持ってくるのを忘れることがないのがユーザーにとって嬉しいポイントです。
顧客がLINEショップカードを利用するにはLINE公式アカウントを友達追加する必要があるため、ショップカードの発行をきっかけに自然な流れで友達追加を促すことができます。
LINE公式アカウントで友達が増えたら実践したいこと6つ
LINE公式アカウントで友達が増えたら、最大限に活用するために以下のことを実践しましょう。
1.メッセージを送る
商品の紹介やキャンペーン情報などをメッセージで送りましょう。普段SNSやブログ、メルマガなどで発信している内容をアレンジして送るのもアイディアのひとつです。また、LINE限定のクーポン情報等は、お得な情報を求めるユーザーに喜ばれるでしょう。
バラバラにメールボックスに累積されるメルマガと異なり、基本的にLINE公式アカウントでは同じトークルーム内にメッセージが累積されていくので、ユーザーにとっては過去のメッセージを見返しやすい、という特徴があります。
また、LINE公式アカウントには、シンプルなテキストメッセージの他にも、リッチメッセージやカードタイプメッセージなど追加料金無しで利用できる様々なメッセージタイプがあります。
様々なメッセージタイプを活用して、商品やキャンペーンに合ったメッセージを配信しましょう。
2.定期的に価値あるコンテンツを投稿する
友達から削除されたりブロックされたりしないように、定期的にユーザーに価値あるコンテンツを提供しましょう。面白い、または有益な情報を提供することで、顧客のエンゲージメントを高めることができます。コンテンツの具体例は下記の通りです。
- 業界のトピックや最新情報をわかりやすく解説した記事(例:健康食品販売店のアカウントで、新しい食材の流行や、新しい規制について解説する)
- ユーザーの悩みを解決するヒントやノウハウを提供する記事(例:美容サロンのアカウントで、季節にまつわる肌や髪の悩みやケア方法を紹介する)
- 製品・サービスの使い方やテクニックを紹介するチュートリアル(例:家電販売店のアカウントで、製品のメンテナンス方法を紹介する)
- ユーザーに役立つ無料のダウンロードコンテンツ(例:塾のアカウントで、子供向けの学習活動シートや言語学習用の資料など、実用的な無料コンテンツを提供する)
3.フィードバックを集める
ユーザーの意見や感想を聞くことで、サービスの質を向上させることができます。また、フィードバックを通し、ユーザー自身がコミュニティに参加していると感じることで、エンゲージメントを高める効果も期待できます。フィードバックは下記のような方法で集めることができます。
- 新しく導入されたサービスや機能のユーザー評価を集めるアンケートを定期的に実施
- 商品の使用写真をハッシュタグを付けて投稿してもらうコンテストを実施
- 新商品の新しい使い方のアイデアを顧客から募集し、いいねを一番多く集めたアイデアに賞金や特典を提供
- 製品知識を確認するクイズの実施
4.限定オファーを提供する
友達になった人たちに感謝の気持ちを込めて、友達だけが利用できる限定オファーや特典を定期的に提供しましょう。具体例は下記の通りです。
- 友達限定の割引クーポン
- 先行体験やお試しキャンペーン
- 友達限定の無料コンテンツ提供
- 特別な特典付きの製品セット
5.イベントの開催と告知
友達になったユーザーを対象に、特別なイベントやセミナーを開催し、その情報を先行して提供します。これにより、コミュニティによる一体感を高めることができます。イベントの具体例は下記の通りです。
- 製品リリース前の先行体験会
- 新商品や新サービスの紹介会
- 顧客感謝イベントや懇親会
- 業界セミナーや講演会
6. メッセージをパーソナライズする
LINE公式アカウントを活用してファンを増やすためには、メッセージのパーソナライズも欠かせません。一人一人のユーザーが「受け取って嬉しい」メッセージにするために、メッセージの出し分け(セグメント配信)を行ってみましょう。
LINE公式アカウントの管理画面から行うセグメント配信
LINE公式アカウントでは「性別・年代・エリア(都道府県まで)・利用しているOS・友達になってからの期間」の5種類のセグメントに分けてメッセージが配信できます。ユーザーIDアップロード・クリックリターゲティング・インプレッションリターゲティング等でセグメント分けを行うことも可能です。セグメント配信の具体例は以下の通りです。
- 自社ECサイトで購入経験がないユーザーIDを抽出し、クーポンメッセージを送信
- 配信済メッセージをクリックしたユーザーを除外し、 メインターゲットである女性30代のユーザーのみに再度メッセージを送信
- 配信済メッセージを開封したユーザーを除外し、開封していないユーザーのみに再度同じメッセージを送信
特別な開発を行う必要がなく、手軽にセグメント配信を行えるのがメリットです。
ID連携をベースとするより効果的なセグメント配信の実施と自動化
ECサイト側の情報や他のShopifyアプリと組み合わせたメッセージ配信を実現したい場合には、LINEとShopifyがID連携された友達を増やすことが重要です。IDが連携されていると、どの友達が自社会員DB上の誰なのか分かるようになります。
ShopifyとのID連携を活かした、効果的なメッセージの配信例には次のようなものが考えられます。
- かご落ち対策として商品のフォローアップメッセージ
- 初回購入後の顧客限定のクーポン配信
- お気に入り登録商品の再入荷通知
ID連携がされており、会員IDとLINEのユーザーIDが紐づいている場合は、LINE公式アカウントの管理画面からもこれらのメッセージ配信が可能です。
「お気に入り登録商品が再入荷されたら」等、特定の条件をトリガーにしたメッセージ配信を自動化したい場合には、Shopify Plus専用アプリ「Shopify Flow」の活用が便利です。それぞれのメッセージに対し、次の方法で自動化を実現できます。
- かご落ち商品のフォローアップメッセージ:「Shopify Flow」のみ
- 初回購入後限定クーポンの配信:「Shopify Flow」とShopifyのクーポンコード機能等との組合せ
- お気に入り登録商品の再入荷通知:「Shopify Flow」とウィッシュリスト系のアプリとの組合せ
また、送信対象を顧客タグベースで分岐させる(特定のタグがついている顧客にしか配信しない等)といった、自由度の高いメッセージ配信自動化の設計も可能です。
まとめ
LINE公式アカウントを最大限に活用するために、友達を増やす方法を紹介しました。友達が増えることでリピート率を上げることができたり、配信分析によって詳細な顧客分析ができるようになったりします。今日からすぐに導入できる方法も紹介したので、これらの方法を組み合わせて、LINE公式アカウントの友達を効果的に増やし、ビジネスの拡大につなげましょう。
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よくある質問
LINE公式アカウントで友達を増やす方法は?
LINE公式アカウントの認知度を高めるには?
LINE公式アカウントはお金がかかる?
LINE公式アカウントは無料で開設でき、1か月200通まで無料でメッセージを送ることができます。
LINE公式アカウントの友達の確認方法は?
LINE公式アカウントの友達の数は、「LINE公式アカウントの管理画面 > 分析 > 友達」で、確認ができます。
文:Kyo Yamada